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物流機能ごとに見るコスト削減と付加価値創造のポイント

物流は大きく分けて6の機能があります。その機能ごとにコスト削減と付加価値創造のポイントについてまとめました。また最後にそれらがIT活用(情報管理)で飛躍的に向上することについても触れています。

物流は6つの機能で成り立つ

物流は大きく分けて6機能があります。

この機能ごとに、それを得意とする業者がいるのですが、最近では物流業者も業務のすそ野を広げ、1社で全ての機能をカバーしているところも少なくありません。

基本的には、それぞれの機能を利用するごとにコストが発生します。以下に各機能の特性などを説明していきます。

輸送機能は4モード

 輸送機能としては①トラック輸送②鉄道輸送(JRコンテナ)③船舶輸送④航空輸送があります。

リードタイムが一番短いのが航空で、次いでトラック、鉄道、船舶の順となり、コストは輸送時間が短いほど高くなります。

①トラック輸送

全輸送モードの中で圧倒的にシェアが高いのはトラックで、我が国の物流の9割以上を担っています。

そのトラックは特別積み合わせ輸送(路線便)と貸切輸送に大別されます。

特別積み合わせ輸送は、地域ごとに設置した物流センターに集めた荷物を定時運行の幹線便に載せ、目的地の物流センターに届けて仕分けし、その地区に個別配送します。ヤマト運輸や福山通運、西濃運輸などが代表的です。

これに対して貸切輸送は、1日や月単位あるいは年間で運送会社と契約し、目的地まで配送してもらう方式です。全国には約6万3000社の運送会社がありますが、ほとんどの運送会社はこの貸切輸送の会社です。

②鉄道輸送(JRコンテナ)

鉄道輸送は、日本貨物鉄道(JR貨物)が運行する貨物列車が担っていますが、それだけでは軒先までの輸送は完結しません。工場や物流センターと貨物駅までを結ぶトラック輸送は不可欠で、これを手掛けるのが通運会社(鉄道利用運送会社)です。

鉄道で商品を運びたい場合は、通運会社に集荷に来てもらうことになります。鉄道輸送で多く使われているのは5トンコンテナで、輸送距離が600㌔以上ある場合はトラックと比べてコストは低くなると言われています。

③船舶輸送

船舶輸送は、石油・石炭・砂利・砂・セメントなどを大量に運ぶのに適しています。トラックに比べて低価格なことに加え、二酸化炭素の排出量が少なく、事故もほとんどありません。このため、大手素材メーカーの中にはトラックから船舶に輸送手段を変更するところも増えています。

一方、素材を大量に運ぶ船舶に対し、トレーラの被けん引車を輸送するRORO船もあります。トラクタから切り離した被けん引車をRORO船で目的の港まで運ぶと、別のトラクタが引き継ぎます。

RORO船にドライバーは乗らないので、この方式を無人航送と呼びます。ドライバーの労働時間規制が厳しくなる中、無人航送を積極的に取り入れるトラック運送会社も多くなりました。

④航空輸送

航空輸送は「フォワーダー」「キャリア」「インテグレーター」の3種類のプレーヤーがいます。

「フォワーダー」は航空貨物代理店、取次事業者を指し、「キャリア」は実際に航空機を運行している航空会社です。また、「インテグレーター」はこの両方の機能を持っている会社で、国際航空貨物を取り扱う企業には、この形態が多くあります。

フェデラル・エクスプレス(フェデックス)やディーエイチエル(DHLが代表的です。航空輸送は運賃が割高になるので、運ぶのは高級フルーツや精密機械など付加価値が高くて急ぐ荷物に限定されます。

輸送コストは上昇の気配

どの輸送モードを選択するかは商品特性次第で、リードタイムに余裕があって大量に運ぶなら圧倒的に船舶輸送が有利になります。しかし、現実の物流を考えると、RORO船は除いて最終目的地まで届けるのはトラックです。これは、鉄道・航空輸送もしかりです。

そのトラック輸送ですが、平成2年施行の物流二法によって参入規制が緩和され、業者数の増加によって過当競争が起こり、実勢運賃は下落の一途をたどってきました。その結果、トラックドライバーの賃金は全業者平均に比べ賃金が2割り安く、労働時間は2割長いという状況になり、深刻な人手不足に陥っています。

これに危機感を抱いた国土交通省は令和2年4月、トラックドライバーの労働条件の改善を通じて人手不足を緩和しようと、標準的運賃を告示しました。ここに示された運賃は実勢運賃との乖離が大きく、例えば関東運輸局管内で大型車に100㌔の輸送を頼んだ場合の運賃は47670円です。

全国のトラック協会ではこれをチャンスと受け止め、運送会社を集めて説明会を開き、標準的運賃に基づいた値上げ交渉をするよう呼び掛けています。タイミングが悪いことに、新型コロナ感染拡大で荷動きが低下し、運賃値上げの動きはまだ活発になっていませんが、中長期的にトラック運賃は値上げの方向にあるのは間違いありません。

もしドライバー不足が更に深刻化してトラック輸送が麻痺したら、日本の物流はストップします。SCMを維持するためには、メーカーや卸・小売業者も商品価格に転嫁するなどの形で運賃アップを吸収せざるを得なくなっているのです。

庫内作業の効率アップがポイント

輸送以外の物流機能(保管・入出庫作業・流通加工・梱包・包装・情報管理)は庫内で行う作業です。いずれも大事なのは効率性の追求です。

保管場所として倉庫や物流センターがありますが、両社は厳密に言うと役割が違います。倉庫は保管を目的とした拠点なのに対し、物流センターは出荷のための施設です。

倉庫は保管を目的とした拠点

倉庫の保管機能を高めるためには、荷姿に応じた設備が必要になります。保管形態がパレットの場合、パレットラック(重量ラック)、ネスティングラック、パレットサポーターなどがあり、ケース・ピース保管の場合では中量ラック、フォローラックなどが使われます。

いずれも限られた空間を最大限に活用するのに必要な保管設備ですが、製品の荷姿と保管設備が合っていないと保管効率は下がります。

物流センターは出荷のための施設

一方で、出荷の効率をアップさせるには、商品のロケーション管理も不可欠です。出荷に備えて商品をピッキングにようにも見つけるのに時間がかかったり、違う商品を選んでしまうのを防ぐためです。

ベテランの庫内スタッフなら商品の場所が頭に入っているでしょうが、この人が病気になれば作業は止まってしまいます。特定の人に頼らなくても作業が出来る仕組み作りが必要なのです。

ロケーション管理には付け番が有効で、そのルールは

建物(フロア) / ゾーン / 通路 / ラックナンバー / 段数 / 列数

と順番に付けるのは標準的です。

ピッキングエリアとストックエリアの2つで倉庫わけて運用も

倉庫と物流センターは違うと述べましたが、効率アップのためにはピッキングエリアとストックエリアの2つで在庫を別けて運用する手もあります。

ピッキングエリアに出荷分の在庫を置き、通路幅や作業スペースに余裕を持たせて作業効率を上げるのです。

一方のストックエリアは、ピッキングエリアのバックヤードと位置付け、基本的には作業が発生しないため、通路幅などを絞り込んで保管効率を上げるのです。

入出庫作業には基本原則あり

また、入出庫作業では、物流センターでの作業動線を一方通行にレイアウトするのが基本です。モノが逆流したり、作業者同士がぶつかったりするのを防ぐためです。

また、基本的レイアウトには①I字型②L字型③U字型 の3種類があります。どんな商品を扱うかによって種類は決まってきますが、物流センターのほとんどの導線は、このいずれかに当てはまるよう設計されています。

その他に入庫と出庫の作業時間は明確に別けるのが理想です。入庫と出庫の作業動線が交錯したり、当日出荷する商品がラックに収められず、在庫の有無が分からなくなる、あるいは作業スケジュールが立てにくくなる・・・などの事態が起こりえるためです。

流通加工、包装・梱包のポイント

流通加工は前述したように値札付けなどさまざまな作業があります。流通加工SCMにおいて顧客に近いプレーヤーの作業をサポートする物流業務と言え、物流センターに流通加工を集中させることで全体最適化を促進することができます。

包装・梱包は、輸送時、保管時、荷役時の品質を保つために重要な物流機能です。高い保護性と低コストなことが求められますが、物流現場で重視されなければならないのは「輸送適合性」です。パレットやトラックの荷台サイズに合わない包装・梱包だと積み替えが必要になったり、余計なコストが発生してしまいます。

IT活用で飛躍的に高まる情報管理

物流で活用するITには、前述した倉庫管理システム(WMS)のほかに輸送管理システム(TMS)、受注管理システム(OMS)があります。

また、最近では、この3つシステムをSCMの実行管理ITとして開発されたサプライチェーン実行システム(SCE)もあります。

IT化には段階があり、物流効率化のためには、最初にWMS、次にSCEをの導入するのが望ましいでしょう。

物流効率化の最重要ポイントは、紙ベースのやりとりをできるだけデータに転換することです。顧客からの受注データをそのままSCEに連携すれば、従業員の負担が軽減され、サービス品質にもつながります。

今後拡大する物流アウトソーシングの可能性

 以上のように物流機能はさまざまな段階に分かれていますが、自社単独で全ての機能をカバーするためにはスタッフの労務管理などの付帯業務も発生し、コストや手間がかかります。

このため、メーカーや卸・小売り業者の間にはアウトソーシング需要が強く、多くの会社では6の機能を物流会社に委託しているのです。

どこまでを外注するかは企業の経営戦略の根幹で、例えば食品問屋は、顧客との関係強化を重視して自社の営業マンに輸送機能を担わせているケースが多いです。

しかし、人材不足の中、物流機能を外注して身軽にし、本業に専念することで経営効率を上げることは、時代にかなった戦略と言えます。物流アウトソーシングは今後も拡大していく可能性は高いでしょう。

【業界別解説】物流アウトソーシング会社・3PL企業の選び方

各業界の特徴や潮流、おさえておくべき要件などを説明したうえで、物流アウトソーシング会社・3PL企業の選び方を解説。
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