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物流、ロジスティクス、サプライチェーンマネージメントとは何か?その違いを解説

物流はロジスティクスの中の機能の一つであること、サプライチェーンマネジメントとロジスティクスの違いなどについてまとめています。その他、最適なロジスティクス構築のポイントや物流コスト削減の鍵を握る企業間のIT化であること等の物流コスト削減ためのポイントについてもふれています。

物流はロジスィクスの中の機能の一つ

「ロジスティクス」と「物流」は同じ意味に捉えられがちで、メディアなどでも同じ意味の言葉として扱っているケースが見られますが実際は違います。物流とは、ロジスティクスの機能の一つです。

そして、ロジスティクスとは、機能である物流をうまく活用し、いかに効率よく顧客のもとに商品を届けるかを考える概念のことです。

その物流ですが、細かく見ていくと

の6つで成り立っています。

物流を効率化するということは、この6つの効率を高めていくことです。例えば輸送機能だと、単車のトラックを最大積載量がより大きなトレーラ(被けん引車)に代え、1運行当たりの輸送量を増やすことが考えられます。また、保管機能だと、倉庫に高いラックを設置して商品を保管し、1坪当たりの保管量を増やす方法があります。

ロジスティクスの機能強化とは、こうした物流機能効率化の裏付けがあって進んでいくのですが、その条件は

これをロジスティクスの「5R」、あるいは「5適」と言います。そして、ロジスティクスとは、この5Rを最大限に満たすよう、最適な仕組みを考えていくことに他なりません。

最適なロジスティクス構築のポイント

最適なロジスティクスを構築するためのポイントとしては、アメリカのロジスティクスの権威、フレーゼル博士の定めた定義を参考にすると理解しやすくなります。その内容は以下の通りです。

これら5つの活動を最適化することでロジスティクス全体が最適化され、顧客満足度(CS)も高まるということになります。

1.顧客へのサービスレベルの設定

「サービスレベルの設定」は、a納期についてどこまで顧客の要望を聞くのかb付加的なサービスをどこまで行うかc出荷などの頻度をどこまでで制限するかd受注対応時間をどうするかーーがポイントになります。

当日配送に対応するなら、それなりの輸送機能の確保が必要ですし、付加的なサービス、例えば値札付けまで行うとなるとコストが発生し、企業利益を圧迫します。

顧客と交渉を重ねるとともに、自社の営業・マーケティング部門とも綿密なすり合わせを行い、無理がなく、利益面でも持続可能なサービスレベルを設定する必要があります。

2.在庫計画と管理

「在庫計画と管理」は、最初に設定したサービスレベルに応じた形で計画してくのですが、極めて重要な項目となります。大事なのは、正確な需要予測を行い、物流センターや営業所など拠点ごとの在庫バランスを決め、商品ごとの適正な在庫数やサプライヤー(メーカー・卸業者)への発注数量を把握することです。

中途半端に担当者の判断に頼ると混乱する事態も起こりえるため、これらを明確なルールで運用することが重要です。

3.調達をコントロールする仕組み

在庫計画と管理で内容が決まったら、これを充足するため、低コストで在庫供給するための仕組みを作らなければいけません。これが「調達をコントロールする仕組」です。

これが出来ていないと、欠品や過剰在庫が生じ、コストがアップします。これを防ぐため、顧客へのサービスレベルを設定したときとは逆に自社を顧客と見立て、サプライヤーから提供してもらうサービスのレベルを設定して押しておく必要があります。

また、発注方法の合理化やコスト分担も話し合っておかなければなりませんし、場合によってはサプライヤーの選定・集約化する必要も出てきます。

4.輸送ネットワークの構築

「輸送ネットワークの構築」は、顧客サービスレベルを満たすことを前提に、低コストで顧客のもとに商品を届けるため、輸送モードを選択しなければなりません。「航空」「船舶」「鉄道(JRコンテナ)」「トラック輸送(チャーター・特別積み合わせ便)などがあります。

納期に余裕があるなら、届くのが遅くてもトラック比べて割安な船舶や鉄道がいいでしょう。逆に納期が短ければ、臨機応変な対応ができるトラックが優位です。ただ、トラック運送会社は最近、ドライバー不足から過度な要求をする荷主との取引を敬遠する傾向にあり、工場での待ち時間の短縮や無理のない運行のできる発注が求められています。

また、国土交通省は、人手不足が深刻化するトラック業界の労働条件を改善しようと、2019年12月に標準的運賃を告示しました。「実勢の2倍がある」と言われるこの標準的運賃は決して利用者側に義務付けられているわけではありませんが、運賃面でそれなりの配慮は必要かも知れません。

人手不足は船舶輸送を担う内航海運業も同様で、こうした時代変化に対応した輸送モードの選択が求められています。

5.物流オペレーション

最後の「物流オペレーション」は、物流センター内での入庫、保管、流通加工、梱包・包装、出庫を効率的に行うようオペレーションすることです。物流現場では物流センターでの作業を「庫内作業」と読んだりしますが、5つの活動の中で改善の余地が大きい分野と言えます。

後述しますが、最近は物流センターのデジタル化が進み、かなり効率化が図られるようになっています。

ロジスティクス5つの活動は密接に関連

以上のロジスティクス5つの活動は互いが密接に関連していて、どれが欠けてもうまくいきません。河の流れに例えるなら、下流で治水工事をやっても、上流のダムが脆いと、洪水を食い止められないのと同じです。手順としては1.から順番に体制作りをしていくのが望ましいです。

そして一連のプロセスの中で、重要なポイントが在庫です。必要なモノを、必要な時に、必要な場所にいつでも届けるにはどこに在庫を持つか。そして、いかに効率的なオペレーションをするか。これを考えることがロジスティクスに他なりません。

サプライチェーンマネジメントとロジスティクスの違い

一筋縄ではいかないサプライチェーンマネージメント(SCM)の効率化

ロジスティクスはこれまで述べてきたように企業単体で顧客へ商品を効率よく届ける体制を構築することでした。これに対してサプライチェーンマネジメント(SCM、日本語では供給連鎖)とは、メーカーや卸業者、小売業者など川上から川下までの間に関わる企業全体で効率化を図っていくことです。

飲料で例えるならメーカーが製品を作り、卸販売会社が小売店に納品し、一般消費者が購入します。このプロセスには実際に商品を運ぶ運送会社も含まれます。これらの会社は全てSCMのプレーヤーです。

単独の企業で物流を効率化するのと比べ、SCMの効率化は一筋縄ではいきません。飲料の販売会社は効率化やコスト削減でなるべく在庫を少なくしようとします。そんな中で、急に気温が上がって、ある特定の飲料が売れ出したら、小売店から追加発注が舞い込んで卸業者の在庫が底をついてしまいます。この結果、メーカーは急いで追加の生産をしなければなりません。

見える化で適正在庫を実現

これを防ぐためには、お互いの在庫数量や、およその販売予定量、仕入れ量などが見えるようにすることです。これがSCMの入り口です。〝見える化〟されれば、メーカーがどれだけ商品を作っておけばいいか、あるいは卸し業者や小売店はどの程度の在庫を持てばいいかがわかってきます。

また、インターネットが普及した現在、この情報共有化にはスピードが求められます。昔のようにファックスで発注していたら、小売業者から来た注文を卸業者が処理するまでのタイムラグが生じます。それだけ商品が店舗に届くのが遅くなり、ビジネスチャンスを逸することになります。

同じタイミング・リアルタイムでの入・出荷情報同期が理想の形

SCMでの理想型は、チェーンのプレーヤー間で情報がリアルタイムに同期化されることです。ただ、入・出荷情報に誤りがあり、確認作業が必要な場合もあります。また、情報伝達の過程で人の判断が入り込む事態も起こります。

例えば、ある営業所で商品が5個売れたとすれば、担当営業マンはもっと売れるかもしれないと判断して、物流センターに7個発注するかもしれません。実際の現場でこうしたケースは多いのです。

こうならないよう在庫コントロールの体制をしっかり考えることがSCNの根幹と言えます。そこで登場するのがITを使った情報の共有・管理です。その具体的なものは

  1.  電子データによるオーダー受注
  2.  入出庫指示データの作成と送信
  3.  ハンディーターミナルやポータブルデバイスを活用し、バーコードを利用した入出庫作業とリアルタイムの在庫受払を行う
  4.  置き場(ロケーション)管理と全体在庫管理

などがあります。これらのシステムは小売・卸業者にとどまらず、物流業者にも広まりつつあります。しかし、ここに紙ベースの情報が入ると情報が途切れ、精度とリアルタイム性が失われます。

紙の情報だとパソコンへの入力作業が必要で、在庫データ情報が一日の終了時点でしか分からず、人間の判断が入るため、検品などの確認作業も必要になるからです。

鍵を握る企業間のIT化

SCMが成功する条件は関係会社間をITでつなぎ、情報共有のスピードを速めることです。ホームセンターやドラッグストア、コンビニエンスストアなど小売業を中心とする流通業各社では、販売予測データや保有在庫データなどをIT上でリアルタイムに共有し、最適な在庫となるよう各社でコントロールしています。

SCMのプレーヤーも増える中で、流通業各社が紙ベースで情報を処理していたら完全にパンクしていたでしょう。

IT投資が難しいと考えている中小企業でも、最近は月別課金制のクラウド型倉庫管理システムが発売されています。また、マイクロソフトのAccessのようなデータベース管理ソフトを使えば、簡単な入出荷、在庫管理の仕組みを構築して、全社で共有することも可能です。

まずはITを活用してデータ共有化のスピードを上げること。これが突破口です。そして、同じ情報を見て全体最適化を進めていく。これがSCMの目的なのです。

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