北陸地方は、日本列島の中央に位置するため、物流の要である首都圏・中部圏・近畿圏への交通アクセスが良好です。日本海側にあるので、アジアへの輸出も可能。とはいえ、年々豪雨・豪雪が増加の傾向にあり、海に近く自然災害の影響を受けるリスクが高いため、緊急時の物流ルートを確保しておく必要があるでしょう。
首都圏へ繋がる高速道路は、磐越自動車道・関越自動車道・上信越自動車道といった具合に複数の選択肢が存在します。
一方で、中部圏・近畿圏へ繋がる高速道路は、東海北陸自動車道・北陸自動車道と1路のみです。国道を使って迂回する必要があるので、緊急時には輸送に時間を要してしまう恐れもあります。地域の特性を理解した物流業者に依頼すると、緊急時も輸送が滞るリスクを減らせるでしょう。
富山エリアでは、県庁所在地である富山市に物流業者が集まっています。富山市内に物流業者が集まる理由として、交通の利便性が高い点が挙げられます。近畿圏に繋がる北陸自動車道や、国際貨物も扱う富山空港が利用できるため、国内外への輸送が容易になるでしょう。
物流ルートが確保できることから、産業も富山市内に集中する傾向があります。新潟方面や近畿圏へ繋がる高速道路としては北陸自動車道のみとなりますが、国道8号線を利用すれば新潟・石川方面へ輸送することも可能です。
ただ、国道8号線は中島から本郷間が朝夕の時間帯に混み合うため、国道41号線を利用して混雑を回避するという方法も選択できます。富山市内の交通情報に詳しい物流業者に相談してみましょう。
金沢エリアでは、海側幹線や国道8号線沿いに物流業者が集まっています。北陸新幹線や金沢港、近畿圏に繋がる北陸自動車道が利用できるため、製造業が一帯に集中しています。金沢港は国際海上輸送も可能。釜山や上海といったアジアへの輸出も容易になります。
北陸新幹線を利用した貨物輸送も視野に入れることができ、関東への輸送時間を削減できます。輸送時間の短縮が課題となっている、生鮮食品や衣料品などの物流効率が向上するでしょう。
北陸新幹線は、金沢駅から津軽駅間が2023年度末までに延伸予定となっており、東北への物流ル―トも確保できるようになります。