物流機能を維持するためには、人件費や保管費などのコストを支払う必要があります。しかし、コストが重荷になっている企業も少なくないでしょう。ここでは、物流におけるコストを削減する方法をご紹介します。もし自社での対応に限界を感じた時は、アウトソーシングも検討しましょう。
物流全体のコストを削減するなら、物流管理システムを導入しましょう。物流管理システムは、商品の入荷や在庫管理、出荷や配送まで、一連の情報を管理するためのシステムです。なお、倉庫管理システム(WMS)と配送管理システム(TMS)に大別されるため、自社に合ったシステムを導入する必要があります。
物流管理システムを導入すれば、各種データの分析や可視化を実現できます。これらのデータを事業の評価に活用することも可能です。
人件費は、物流コスト全体に占める割合が多いため、削減策も検討する必要があります。しかし、単純に従業員を減らしただけでは意味がありません。人手不足による従業員1人あたりの負担増加や属人化、物流機能の停滞を招いてしまいます。
人件費を削減するには、不要な作業の洗い出しやマニュアル整備による統一化、機器の導入による省力化などが必要です。作業場所や通路などの動線も見直し、物流全体の効率化も求められます。
保管費も削減の余地があります。もし倉庫を借りている場合、デッドスペースが生じると余分な倉庫費用を支払うことになります。一方でスペースが不足すると商品の保管に支障をきたし、在庫ロスが生じるおそれがあります。そのため、商品在庫を適正に管理し、倉庫のスペースを有効活用することが求められます。
保管費を削減するなら、倉庫管理システムを導入し、在庫管理を徹底しましょう。また、受注予測システムも取り入れ、過不足が生じないよう仕入れることもコスト削減に繋がります。
工場施設などを手がけるA社は、過剰気味な在庫と物流コストの増加で悩んでいました。特に問題となったのが、拠点の仕向地の重複や、各拠点の独自発注による過剰在庫です。この状況を改善するため、A社は物流拠点をまとめ、発注業務の集約を実施しました。その結果、物流全体のコストを約20%削減し、在庫金額の圧縮に成功したそうです。
参照元:事例10拠点集約による物流コスト削減と在庫圧縮 | NX総研(https://www.nittsu-soken.co.jp/consulting/case-10)
コスト削減を実現するなら、3PLへのアウトソーシングもおすすめです。物流機能全般をアウトソーシングできる3PLであれば、自社の物流部門をスリム化できます。体制レベルでのコスト削減に繋がるでしょう。コストでお悩みの方は、物流自体のアウトソーシングを検討してはいかがでしょうか。