自社の売上を増やし、事業規模を拡大するためには、生産性の向上が欠かせません。中でも重要なのが物流機能で、業務の効率化によって生産性を高めることは必須といえます。ただ、自社での取り組みは困難だと判断した場合、アウトソーシングも検討の余地があります。このページでは、生産性を上げる必要性や、効率化のポイントなどについて解説します。
物流における生産性の向上が必要な理由は、利益を増やし、会社を成長させるために不可欠だからです。物流の重要度は業種や業態によるものの、売上に大きく影響することも珍しくありません。
例えばECの場合、物流機能が売上にほぼ直結しています。物流が停滞すると、商品の出荷が遅延してユーザーのクレームが増え、信頼性が低下するおそれがあります。出荷個数も減るため、売上や利益も減少してしまうでしょう。
ECに限らず、物流の停滞は売上・利益に影響します。会社を成長させるためにも、ぜひ生産性の向上に着手してはいかがでしょうか。
物流における生産性向上のポイントは、工数を減らして効率化・簡略化させることにあります。工数が多いと業務が複雑になり、現場が混乱してしまいます。ミスが続いて無駄な作業が増え、多大なロスが生じる可能性も否定できません。
そのような事態を防ぐには、工数削減と作業の省力化などに取り組む必要があります。業務がミニマルになれば作業ミスが少なくなり、時間のロスも減らせるでしょう。
物流の生産性を高めたい場合、まずは現状の把握から始めることが重要です。輸送や保管、梱包など、物流の機能ごとに一連の作業をチェックしてみましょう。一連の作業を確認したら、改善できる点を洗い出します。
例えば、商品の個数確認に紙とペンを使っているなら、倉庫管理システムと読み取り端末を導入し、DX化に取り組んでみましょう。配送計画の作成に時間をかけているなら、配送管理システムを導入して自動化する手もあります。
物流の生産性を高めるのであれば、現状を把握して無駄を洗い出し、改善に取り組むことが重要です。
穀物食品を製造販売するH社では、着荷主側で3〜4時間の待ち時間が発生し、荷役に2時間程度かかるなど、時間のロスが問題になっていました。この問題を解決するために輸配送管理システムを導入し、運送事業者の貨物を手下ろしからパレット下ろしへと変更。さらにH社側で一貫パレット輸送体制を構築した結果、待ち時間と荷役時間の大幅な削減に成功し、約40%の生産性向上を実現しています。
参照元:厚生労働省公式サイト(PDF)(https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/6223/tr1.pdf)
物流の生産性を高めたい場合、アウトソーシングも候補に入ります。3PLに物流のプランニングを始め、包括業務を委託すれば、物流部門または体制レベルで生産性向上を実現可能です。自社で生産性向上に取り組むことも不可能ではありませんが、難しいと感じたらアウトソーシングを検討しましょう。