九州は全体的に見ると道路網が比較的整備されている地方です。しかし県単位で見ると、大きな都市周辺と農村部・山村部とで環境が異なっています。
九州地方は、100～200kmの感覚で都市圏が分散しており、有人離島数が全国でも多いエリアです。九州全域へ配送するのであれば内航運送にも対応している必要があります。また、九州地方では自動車やICの産業が主要となっており、航空機運送の需要も高いのが特徴。九州の道路事情に詳しく、かつトラック運送・内航運送・航空機運送に対応した物流業者へと相談してみるのが良いでしょう。
九州地方は、台風常襲地帯であるため、水害や土砂災害のリスクが高いエリアです。地形が急峻であることも、高潮などの自然災害が起こる要因となっています。自然災害に伴い、道路の通行規制が起こるケースがあるので、緊急時の物流ルートの確保についても確認しておきましょう。
博多港と福岡高速4号粕屋線が利用できる福岡エリアには、一帯に産業や物流業者が集中しています。高速道路までの交通アクセスが良好のため、九州全域をカバーしやすくなっているのが強み。また、北九州空港までアクセスしやすいことから、航空機運送も視野に入れられるでしょう。福岡エリアで物流業者を選定するのであれば、小回りが利くトラック運送、重量物の輸送に対応できる内航運送、国内外への輸送が可能な航空機運送の中で、どの輸送スタイルが自社に合っているか慎重に検討することをおすすめします。
鳥栖エリアは、国道3号線・国道34号線・九州横断自動車が利用でき、九州全域への輸送にはトラック運送が用いられています。また、鳥栖JCTは北九州道路・長崎自動車道・大分自動車道の3路が使用できるなど、県間の交通アクセスが良好です。災害時のう回路として利用できるほか、福岡空港や博多空港、九州佐賀国際空港までもアクセスしやすくなるので、物流利便性が高いエリアだといえるでしょう。
鹿児島エリアでは、重要湾港の鹿児島港・国際物流拠点である川内港・国際バルク戦略港に指定された志布志港の周辺に物流企業が集まっています。国内外の輸送に用いられる港が3つもあることから、鹿児島エリアでは海上輸送が主流。鹿児島港から国道10号線へアクセスでき、トラック運送も選べます。県内をはじめ、県外、九州全域、国外まで輸送先があるので、重量物の輸送にも適していると言えるでしょう。